英国に拠点を置くスタートアップRealThing Aiは、視覚障害者支援組織RNIB、およびモバイル通信会社O2と提携し、視覚障害者の利用に特化したスマートフォンの最新モデル「RealSam Pocket v4」を英国内向けに販売開始しました。
RealThingについては以前このブログで、スマートスピーカーを通じた情報配信サービス「RealSAM Speaker」を紹介しました。RealSam Pocketはそれに並ぶ同社の主力事業の一つとなっています。
最新モデルでは従来からの音声による操作やRNIBの膨大な電子書籍ライブラリへの無限アクセスなどはそのままに、光学式文字認識(OCR)やオブジェクト認識、独立した生活をサポートする緊急電話アシスタント、および調理や買い物の完了などの日常的な作業を支援するリマインダー、Zoomミーティングなど、近年の技術トレンドを採り入れた多くの新機能が追加されています。
もちろんほとんどの機能がRealSam最大の特徴である音声による操作によって利用することが可能。タッチ操作が苦手でも、ボタンを押して話しかけるだけで搭載されている機能やサービスへ即座にアクセスすることができます。このシンプルさがRealSam最大の特徴であり魅力でもあります。
英国での利用料金は通信費込みで月額23.99ポンドから。今後米国やオーストラリアでも発売が予定されています。
日本において視覚障害者向けのスマートフォンとしてはiPhoneが大きなシェアを獲得しています。確かにiPhoneのアクセシビリティは充実してはいるのですが、全ての視覚障害者にとって必ずしも直感的に使いこなせるものではありません。とは言えガラケーを含めても他に選択肢が無いというのが実際のところです。
一方海外では視覚障害者をターゲットとした製品が継続的に販売されています。これらの製品は機能は限られているものの見えなくてもすぐに使い始められるというのがウリ。
iPhoneやAndroidスマホを選び勉強するもよし、「RealSamのような最適化された製品を購入して必要な機能だけを利用するのも自由。選択肢が多いということは、ある意味健全な状況と言えるのかもしれませんね。
参考:RealThing Ai Launches Latest Smartphone for the Visually Impaired with the RNIB and O2 - TechRound
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