Google Homeスマートスピーカー(画像引用元)
2021年3月1日、英国RealSAM社は視覚障害者向けのスマートスピーカープラットホームである「RealSAM Speaker」のサービスを開始しました。
このサービスは視覚障害者が所有するスマートスピーカーを通じ、毎日のニュースや最新刊・児童書を含む27,000冊以上のオーディオブック、Covid-19関連情報、さらに英国内の視覚障害者支援団体からの情報リソースなど、膨大な音声コンテンツを提供します。
同社は視覚障害者向けにすでに音声中心で操作できるAndroidベースのスマートフォン「RealSAM Pocket」を販売しており、そこで提供されているコンテンツサービスを既存のスマートスピーカーユーザー向けにしたのが今回ローンチされたRealSAM Speakerのようです。
サブスクリプション料金は最初の12カ月間は19.90ポンド、以降は月額9.95ポンドとなっています。サブスクリプション契約者は所有しているGoogle Homeスマートスピーカーにアカウントを登録し「Talk to RealSAM」と話しかけることでこの膨大な情報にワンストップでアクセスできるようになります。また2021年5月にはAmazonのALEXAデバイスでも利用可能になる予定とのこと。
マルチコマンドにも対応しており、例えばオーディオブックのジャンルや著者を検索し、そのまま続けて聞きたいブックを再生するような使い方もできるようです。
視覚障害者の間でも、少しずつスマートスピーカーは普及してきてはいますが、あちこちに散らばった情報をエルためには多くのコマンドを覚えなければならず、ハードルが高かったのも事実でした。せっかくスマートスピーカーを導入しても、あまり活用できていないユーザーも少なくなさそうです。そもそもスマートスピーカーで得られる情報が視覚障害者にとって最適化されているか?といえばそれも疑問です。
RealSAM社は必要なコンテンツを音声プラットホームに集約させ、最適な形で提供することで、このサービスを視覚障害者向けの情報ハブとして位置付けているようです。Webからの情報取得が苦手な視覚障害者にとっては、特に便利なサービスかもしれませんね。
参考:New AI tech makes news and entertainment accessible for end-users with sight loss • THIIS Magazine
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