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2021年4月29日木曜日

最近見つけた、視覚障害者のスマホ文字入力を支援するアクセサリ。

視覚障害者のスマホ利用において最大のネックとなっているのが文字入力です。スクリーンキーボードを音声で操作する場合、どうしても入力したいキーを探すという手間が加わるため、そのぶんタイピングが遅くなってしまうんですね。音声入力は正確性が求められる場合や声を出しにくい場所では使えませんし、どうやってもキーボードによる文字入力は必要となってくるわけです。


そんな視覚障害者のニーズに応えるべく、スマートフォンの文字入力をサポートするさまざまなアクセサリが開発されています。最近注目を集めているのが、Orbit WriterHable Oneといった、点字入力できるコンパクトな触覚キーボードですが、これ意外にもいくつか面白そうな製品を見つけたのでご紹介しましょう。いずれも日本語環境では使えなさそうなのが残念ですが、こういうの、あったらいいなという希望を込めて……。


コンパクトなQWERTZキーボード「help2type」。


help2typeは、スイス在住のMarcel Roesch氏が開発した視覚障害者向けのスマートフォン用コンパクト触覚キーボードです。彼自身、視覚障害者であり、タッチスクリーンを用いた文字入力の困難さを解決する目的で設計・開発したとのことです。

help2typeはスマートフォンとBluetoothで接続し、マグネットを用いて背面に装着します。キー配列はQWERTZで、キーピッチはiPhone Xのスクリーンキーボードとほぼ同じとのこと。ファンクションキーとコマンドキーを組み合わせることで多彩な文字種入力にも対応します。なおこの製品はスイス障害者保険(IV)の補助対象として認定されています。

ちなみにQWERTZ配列とはQWERTY配列のYとZキーを入れ替えた、おもにドイツ語圏で普及しているキーボード配列です。

スマートフォンに装着するタイプのコンパクトな物理キーボードは、これまでも一般向けに販売されてきましたが、現在はほぼ絶滅状態にあるようです。結局のところ慣れてしまえばスクリーンキーボードの方が早いということなのでしょうが、視覚障害者に取ってはまだこの手の製品、メリットがあるようにも思えます。

help2typeはキー刻印をみずにどれだけ高速なタイピングが可能なのか、どのような工夫が施されているのか興味深いところです。


保護フィルムに凸点をプラス。「Tactile Screen Protectors」。


Tactile Screen Protectorsは、iPhone用スクリーン保護フィルムに浮き上がった触覚ドットを加えた、Voiceoverユーザーのためのアクセサリです。かつてはSpeedDotsという製品も存在していましたが、現行製品に対応しているものは調べた範囲では現在Tactile Screen Protectorsだけのようです(多分…)。

この製品はiPhone 4SからiPhone 12シリーズまで対応し、キーボードレイアウトによって4種類のタイプが用意されています。また強化ガラスを用いたプロテクターに変更することも可能です。選べるレイアウトは以下の4種類。


  1. Standard : USキーボードの入力コントロールボタンとFとJを除くキーにドットが付く。

  2. Advanced : USキーボードの入力コントロールボタンとF、Jキーのみにドットが付く。

  3. Phone Layout : 電話アプリのキーパッドに対応。5のキーには2つのドットが付く。

  4. Braille Screen Input : Voiceoverの点字入力キーボードに対応。


視覚障害者の間ではスクリーンにシールを貼り、文字入力を補助するというハックが広く浸透していますが、このような保護フィルムがあればシールが剥がれたりズレたりする心配もなく便利そうです。かなキーボード版も欲しいですね。


キーボードの振動でテキストが読める? 「TypeCase」。


TypeCaseは3Dプリンターで作成されたケース一体型のスマートフォン用キーボードです。このキーボードは視覚障害者が音声を使わず、かつ片手だけで操作できるよう設計されています。用意されているボタンはたったの5つ。このキーを組み合わせることで、点字入力のように文字を入力していく仕組みです。さらに加速度センサーも内蔵しており、ジェスチャーによる操作にも対応します。

そして特徴的なのが、このキーに備えられている振動によるフィードバック機能。これは入力時と同じコンビネーションでキーを振動させ、文字情報をユーザーに伝達するというもの。つまり画面を見なくても、音声を使わなくても振動だけでメッセージや通知のテキストが読めてしまうというわけです。

点字ディスプレイなどと比べ読むスピードはかなり遅くなるような気もしますが、低コストな触覚による情報伝達手段の一つのアイデアとしては面白いですね。盲ろう者支援という意味でも、触覚を活用したソリューションがもっと出てきて欲しいものです。

※残念ながら現在TypeCaseは開発が停止されているようです。



2018年11月14日水曜日

アリババ、視覚障害者を支援するスマホアクセサリを開発中

中国のeコマース大手であるアリババは、清華大学と共同で、視覚障害者が同社のサービスをより快適に利用するためのスマートフォン用アクセサリ「スマートスクリーン」を開発し、2019年のリリースに向けてテストを続けているとTechCrunchが伝えている。 このシリコン製のシートをスマートフォンのディスプレイに貼り付け、対応するアプリを利用すれば、スマートシート上に用意された3つの触覚ボタンから「戻る」や「確認」といった頻繁にアクセスする機能を実行できるようになるという。仕組みとしては極めてシンプルだ。 視覚障害者がスマホを操作するには、基本的に「Voiceover」や「Talkback」といった音声読み上げ機能と特別なジェスチャを使用するが、これに「触覚」インターフェースを追加することで、アプリの操作を効率化させよう、というコンセプトのようだ。 スマホの画面にシールなどを貼り、操作を効率化させるというのは視覚障害者の間では定番のハック。筆者もiPhoneの「日本語かな」キーボードの「な」と「小文字・濁点」キーに、薄型の凸点シールを貼り付けて利用している。 ただこれ、あまり貼りすぎると他のアプリを使うときにジャマになるのだが、Alibabaはあえて自社アプリ専用として作ってしまうあたり、大胆である。現時点ではショッピングや電子決済など3種類のアプリで使用でき、順次対応アプリを拡充する予定とのこと。 このスマートスクリーンはシンプルな構造ゆえ、製造原価が数セントと安価。アリババも、この製品で収益を上げるつもりはないようだ。 中国における視覚障害者は、約1,300万人とも言われている。むろん経済的な格差の問題などはあるが、その一部でもアリババのアプリを利用するようになれば、結果として大きなビジネスに繋がるかもしれない。 このプロジェクトが中国の視覚障害者にどのように受け取られるのか、とても興味深いニュースだ。

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