触覚スイッチのコンセプト展示@三菱電機。
CEATEC Japanは、毎年10月に千葉、幕張メッセで開催される大形展示会である。
当初は最新家電の展示会としてスタートしたが、ここ数年でCPS/IOT関聯のテクノロジーを扱う総合イベントとして姿を変えつつある。今年は10月16日~10月19日の4日間開催され、筆者は10月17日に参加した。
そもそもなぜCEATECに行ったのか。
2017年あたりから視覚障害当事者の視点から障害者支援テクノロジーについて情報収集するようになった。その過程でCEATEC Japan 2017の情報が目にとまり、興味を持ったのがきっかけ。すでに人工知能やウェアラブル、IOTなどの技術がトレンドとなりつつあり、これらは障害者にも恩恵を与えるはず。
これはみておいて損はない。
その思いと、一緒に行ってくれるフォロワーさん(晴眼者)がいたことも大きな原動力だった。一人で行くにはちょっとハードルが高いのである。
当日はそのフォロワーさんと、少なからずこの手の展示会に興味のありそうなガイドヘルパーさんをお願いして、3人で、いざ見学!
とは言いつつも、何せ初めてのCEATECである。
事前に見たいブースをチェックしてはいたが、規模の巨大さに圧倒され、詳しい内容はあまり覚えていない(笑)。ただ楽しかったのは間違いない。
かろうじてメモに保存しておいた写真。撮影はガイドさん。
無人コンビニ@ローソン。
全自動お片付けロボット@Preferred Networks。
人工知能やIOT、ロボットなど、まさになんでもありな最新テクノロジーのお祭り。
直接、アクセシビリティや障害者支援をテーマにした展示はほとんどなかったが、応用次第で我々の生活を変えてくれるかもしれない、なんて妄想を掻き立ててくれる。CEATEC Japan 2018でお披露目された技術から、来年のサイトワールドで注目を集める製品やサービスが出現するかもしれない。
正直にいうと、視覚障害を持ってから一般向けの、しかもこれほどの大きなイベントに行くのは初めてで、ちゃんと楽しめるだろうか? がっかりしないだろうか? と少なからず不安を感じていたのだが、全く杞憂だった。
大規模展示会の、あのわくわくする雰囲気、大企業の華やかなブース、中小ブースから感じるぎらぎらとした熱意。この雰囲気を感じられただけでも行った甲斐があったし、説明を聞いて展示物に触れ、説明員とコミュニケーションするのも楽しい。サイトワールドや福祉系イベントとはまた違った刺激を体験できた。
あと重要と感じたのは、同行者や周囲のリアクションから得られる情報。ステージイベントなどでは同行者の反応を感じ取り「なになに?」と質問しつつ内容を把握できた。そういう意味では、同じ興味を持つ晴眼者と一緒に見学すると楽しさも倍増するかもしれない。同行していただいたおふた方には本当に感謝!
もちろんサイトワールドのような専門イベントとは異なり、誘導ボランティアも点字による情報保障なども用意されていないため、事前にガイドを手配するとか、Webで展示情報をしっかりチェックしておくなどの準備は必要。
筆者の他にも白杖ユーザーが来場していたらしいが、障害者がもっと積極的に参加するようになれば、イベントのバリアフリー化も期待できるのかもしれない。とはいえ幕張メッセの施設は基本バリアフリーなので、準備しておけば大きく困ることはなかった。
ただ、公式Webのアクセシビリティはもう少し改善して欲しいところ。特にエントリー画面で、項目を選択する部分が読み上げられないのは大きな障壁と感じた。
また入場証を印刷して用意するのもわかりにくく、そのあたりの説明も必要と感じる。CEATEC 2018では最終日にWebアクセシビリティのセミナーも開催されていたし、来年には改善を望みたい。
初めてのCEATEC見学だったが、事前に訪問しようとしたブースの半分もみられなかった。それだけ巨大なイベントということで、この残念さを糧に、来年はぜひリベンジしたい。今度はちゃんと取材記録もしなければ……。
にしても幕張は遠いよ、ほんとに。体力つけないといけないな。
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