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2019年1月26日土曜日

視覚障害者の誘導を安全・快適にするハーネス「Ramble Tag」。

Ramble Tag
Ramble Tag)画像引用元:Kickstarter)

視覚障害者が家族やガイドヘルパー、駅員さんなどに誘導してもらう場合、一般的に誘導者の肘や肩に掴まらせ手もらって歩く「手引き」スタイルが基本となる。(ちなみに視覚障害者の誘導方法については日本点字図書館のリーフレットがわかりやすくておすすめ)

ただ手引き誘導、普通の速度で歩くぶんには問題ないが、横断歩道を渡っている最中に信号が変わりそうになって小走りになったり、人混みを縫って歩く時など、油断していると掴まっている手が離れてしまうこともしばしば。離れそうだからとガッツリ力を入れるわけにもいかず衣服の素材や雨などで手が滑りやすくなることもある。また誘導する立場からすれば人によっては長時間、身体を直接掴まれるのはストレスに感じるかもしれない。
普段当たり前のように手引きしてもらう立場にあるが、結構いろいろ解決すべき課題が潜んでいるように思えるのだった。そしてその思いは万国共通のようだ。英国で、この問題を改善してくれるかもしれない製品が登場したという。

「Ramble Tag」は、英国スコットランド、グラスゴー在住のLaura Maclean氏と、彼女の友人で視覚障害を持つTom Forsyth氏によって開発された、視覚障害者のガイド歩行を補助してくれるハーネスだ。
ガイドする側がこれを上腕に装着し、反対側のハンドルを視覚障害者が握ることで、ちょっとした弾みで手引きがほどけ、ガイドとはぐれてしまったり、危険な場所に取り残されるといったトラブルを防ぐことができる。一瞬ちょっと大袈裟に感じるが、言われてみると確かにあると良い製品かも。視覚障害者に限らず、身体の問題で歩行が困難な場合にも役立つかもしれない。

Ramble Tagは軽量で通気性の高い「spacemesh」と呼ばれる素材を用いており耐久性にも優れている。また外出時に身に付けるものだけに、デザインにもこだわっているのも特徴。カラーはブラック、レッド、ブルーのほか視認性の高いオレンジのラインナップが用意されている。
開発者いわく、町歩きはもちろん、グループで移動する場合やスポーツを楽しむ時にも威力を発揮してくれるという。使用感は想像するしかないが、そのまま肘や肩を持って手引きされるよりも、気を使うことなくしっかりホールドできるのは安心感に繋がりそうだ。
家族やガイドヘルパーだけでなく、駅やイベントで視覚障害者を誘導することが多い職員やボランティアにとっても、手引きをより安全・快適にしかつ誘導者の負担を軽減するアイテムとして注目の一品かもしれない。

この製品は障害者の独立性を高め、生活を変える発明や製品を表彰する国際的なデザインコンペティション「Blackwood International Design Award 2018~19」への招待も決定している。
さらに2019年1月にはイングランドのブリストル空港への導入も発表された。フライト時間に余裕がないと誘導者とダッシュしなければならないケースもありうるので、効果は大きそうだ。

購入・支援はKickstarterページから。価格は1個で19ポンド、2個が37ポンド、10個セットが165ポンド(日本への送料別)。素敵なパッケージ放送でプレゼントにも最適とのことだ。

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2019年1月16日水曜日

全盲でも自由に外食できる未来が来る!?〜マクドナルドと「Right Hear」。



2019年1月、イスラエルのスタートアップRight Hear社は、ファーストフード大手マクドナルドと提携し、イスラエル国内にある180店舗に同社が開発している視覚障害者向けナビゲーションシステム「Right Hear」を導入することを発表した。ファストフード・チェーンでは世界初の試みだという。

これは、ビーコンとスマートフォンの専用アプリを用い、音声による現在地や施設までのターン・バイ・ターン・ナビゲーション、施設情報の取得、緊急通報などを提供するシステム。アプリはiOS、Androidに対応し、無料でダウンロードして利用できる。

Right Hearの仕組みはまず施設の各所に専用のビーコンを設置し、案内情報などを登録しておく。利用者がアプリを起動して店舗の近くに移動すれば案内スタート。カウンターや座席、トイレなど店内のいきたい場所を指定すれば、音声によるナビゲーションでその場所まで安全に案内してくれる。メニューなどの情報も音声で確認できるので、視覚に障害を持っていても単独で自由にサービスを利用できる。

視覚障害者が行き慣れていない外食店を利用するには、店内の移動やメニューの確認など単独では難しい部分が多く、誰かに同伴をお願いしたり、ショップのスタッフの助けを借りるしかなかった。しかし常に同伴を依頼できるとは限らないし、近年では労働者不足で店内を案内してくれるスタッフが常駐していないことも多く、食事をしたくても諦めて退店せざるを得ないケースも少なくなかった。結果単独での外出を躊躇してしまい、視覚障害者の社会参加の障壁の一員にもなりかねない。
Right Hearのようなシステムが導入されることで、視覚障害者が一人でも気兼ねなく外食を楽しめる手段が増えることは間違いない。これはこれまで来店をためらっていた顧客を呼び込み利益を最大化させるだけでなく、テクノロジーによる障害者の自立支援のショーケースとして、社会の包括製を高める効果もあるだろう。
ビーコンを用いて、キャンペーンや観光案内などの情報を提供すれば、幅広い顧客に対するマーケティングへの応用も考えられる。さらにRight Hearは端末の言語設定に合わせた多言語による情報提供にも対応しているので、インバンウンド需要も取り込めるだろう。

Right Hearはすでにイスラエルのほか、米国など世界各国の数百以上の施設に導入が進められている。日本でも同様のシステムに産総研による「NavCog」や小規模なプロジェクトがあり、研究・開発が進められている。コストや安全性など多くの課題は考えられるが、今回のマクドナルドの試みが広がりを見せれば、日本国内への影響も期待できるかもしれない。

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