画像引用元:The Vibes
視覚障害者にとって自動販売機はバリアの塊のようなもの。まずどこに設置されているのかわからない。そしてコインを入れる場所がわからない。挙げ句の果てには商品が選べない(3ない運動)。
結局見える人に手伝ってもらうか、運を天に任せロシアンルーレットをするくらいしか策がないわけです。スマホのOCRアプリを使うというてもありますが確実性に欠けるし。いずれにせよ厳しい戦いを強いられることになります。
自販機ってこんなに不便だったっけ?
個人的には「Coke ON]などのアプリと連携できるIOT自販機にちょっとだけ期待しているのですが、今のところアプリがアクセシブルでないなどまともに利用できるようにはなってはいません。
「すべての人にやさしい」と謳うユニバーサルデザイン自販機ですら、視覚障害者の利用はほとんど考慮されていないというのが、日本における自販機の現状なのです。
視覚に障害があっても自由に喉が潤せる日は、一体いつになったらくるのでしょうか。自販機大国・日本でアンニュイに更ける中、南国マレーシアから気になるニュースが飛び込んできました。
マレーシア、シンガポール地域最大の自動販売機メーカーであるAtlas Vending社は、マレーシア盲人協会と提携し、視覚に障害があっても簡単に好みの飲み物を購入することができるアクセシブルな自動販売機を開発しました。(プロモーション動画)
この自販機には飲み物の種類や決済方法を判別するための点字パネル、ロービジョンの操作を支援するLEDイルミネーションとカラーリング、そしてモーションセンサーで反応する音声ガイド機能が備えられています。これらの機能により、視覚に障害があっても自販機の場所を特定し、飲みたい商品を選び、コインや電子マネーで支払うという一連の作業を誰の助けも借りずに実行することができるようになります。
マレーシア盲人協会はこれらの支援機能の設計からアクセシビリティ・テスト、そして設置場所の選定に至るまで、開発の初期段階から全面的に協力しているとのこと。現在クアラルンプール市内の視覚障害者の利用が多いLRT停留所などを中心に、11台ほどが試験的に設置されています。
点字が読めない視覚障害者への対応やメンテナンスの問題など課題も考えられますが、大手メーカーがこのような製品開発に取り組む姿勢は、日本のメーカーにも大いに参考にしていただきたいところです。
参考:Atlas Vending, MAB present first braille-enabled vending machines | Community | The Vibes
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