どのゲームにどのようなアクセシビリティオプションが含まれているのかといった情報は、障害のあるゲーマーが作品を購入する上での重要な判断材料です。
しかし現状、アクセシビリティに関する情報は一部の先鋭的なメーカーを除きほとんど流通しておらず、Can I Play That?などの専門レビューサイトやSNSなどで流れる口コミくらいしか手がかりがありません。
このような状況を打破するため、アクセシビリティに関する情報を集中的に管理し検索可能にするデータベースサイトを求める声が高まっています。そんな中、2021年5月20日のGlobal Accessibility Awareness Dayでは、これに合わせアクセシビリティ・データベースに関する2つのイニシアチブが発表されました。
VSC rating board expands Family Video Game Database accessibility game search | Internet Matters
英国のゲームレーティング組織VSC Rating Boardと、ゲームデータベースサイトFamily Video Game Database)FVGD)は、ゲームデータベースにおけるアクセシビリティ情報の充実を目指すパートナーシップを発表しました。
FVGDはゲームに関する詳細な情報を収集し提供するデータベースサイト。支援団体などの協力を得て現在1,200以上のタイトルに対し7,500を超える項目が登録されています。今回のパートナーシップにより、アクセシビリティ情報に関する作業が拡充され、まずは500タイトルに対しアクセシビリティ項目が整備されるとのことです。
ユーザーは検索ツールを使って、作品名からそのタイトルのアクセシビリティ情報を調べたり、コントロール方法やビジュアル、サウンド、難易度といった様々なアクセシビリティ要素を指定しニーズに合ったタイトルを見つけることができます。
New Accessibility Database Aids Discovery Of Suitable Video Games (forbes.com)
一方、ゲームアクセシビリティレビューサイト「DAGER System」は、ゲームのアクセシビリティ情報を収集し、障害のあるゲーマーが自分のニーズに合ったゲームを検索できるWebサイト「Accessible Games Database(AGD)」を2021年9月1日にオープンすると発表しました。
DAGER Systemの代表であるJosh Straub氏はFamily Video Game Databaseにも参加しており、その経験を踏まえ、FVGDとは別のアプローチからアクセシブルなゲームのデータベースを設計。現在プロトタイプのAGDにはDAGER Systemが9年間にわたり蓄積してきたデータと70以上のフィルタが含まれているとのことです。
AGDのリリースを読んだ範囲では、FVGDと比べ、より障害のあるゲーマーに特化した性質のものを目指して医るように思えます。どのように共存していくのかも含め、9月のオープンを待ちたいところです。
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