コロンビア、サンティアゴ・デ・カリに本部を置く国立大学、バジェ大学工学部(Univalle)の研究チームは、視覚に障害のある子供のためのインタラクティブな点字詩集を製作しています。
この研究は、Paola Johanna Rodríguez Carrillo教授率いるコンピュータ・システム工学部(EISC)のCamaleón研究室によって進められています。
2012年に結成された同研究室では、スマートフォンと連動して音声を再生するインタラクティブな触地図や、点字とRFIDを備えた学習トレーディングカードなど、主に視覚に障害のある子供たちを対象に、人間と仮想世界との相互作用、そしてテクノロジーとアートの融合といったテーマで様々な作品を製作しています。
研究員の中には人間とコンピュータの新しい相互作用を追求するタンジブルユーザーインターフェースを研究する、計算科学博士号を持つデザイナーのJavier Mauricio Reyes教授も含まれています。
現在研究チームは、点字とイラストで構成された詩集をベースに、スマートフォンでテキスト読み上げや音楽、ビデオを連動再生させる技術を加えたマルチユースな本を開発しています。
本の中にはモバイルアプリと連動するマイクロチップが仕込まれており、点字を読む指先に合わせ、詩の内容を強調する音楽や補足する音声などさまざまなコンテンツが再生されるという仕組み。単純に点字を読んだりオーディオブックを聞くだけの読書と比べ、詩の世界をより深く理解することができると研究チームは述べています。
Rodríguez教授は「このプロジェクトは視覚に障害のある10歳から14歳までの生徒に焦点を当てている」と語ります。
「音楽で情報を伝えることはとてもパワフルです。詩の言葉の裏にある感情を理解することができるはずです」
いまだに点字スキルを習得できていない私が言うのもアでですが、音声が触読の妨げにならないのかちょっと心配だったりします。晴眼者でも音楽を流しながらの読書は無理って人もいますしね。どのように詩の内容と音楽が脳内で相互作用するのか気になります。そしてこの技術、使いようによっては点字の学習教材としてぴったりでは?と思いました。
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