2020年9月17日、iPhone向けの最新OSである「iOS14」がリリースされました。
実質閉店休業中でありながら一応ICTライターを名乗っている筆者ですが、ここ数年、iOSのメジャーバージョンアップ直後の不安定さに怯えしばらくは様子見を決め込むという体たらく。ぼちぼち流れてくる情報から判断し、まあ大丈夫だろとインストールした次第です。日和ってますねえ。
ちなみにiOS14の新機能についてはこの記事、アクセシビリティの新機能についてはこの記事とかこの記事にまとめられています(手抜き)。
○「Voiceover認識」の実力を検証(したかった)。
さて言い忘れてましたが筆者所有の端末はiPhone 7。
もう4年前の機種なんですね。これ買った時はまだ視力残ってたなあ(しみじみ)。
まあそれはいいとして、iPhone 7にインストールされたiOS14を目の当たりにし、とても重要な事実に気がつきました。驚くべきことに、いやちょっと覚悟はしてたのですが、新しいアクセシビリティの目玉機能である「Voiceover認識」と「背面タップ」が動かない。「設定」を確認してみると、設定項目が出てこない。出てこないということはこれらの機能は私のiPhone 7では使えないということですね、はい。
これは楽しみにしてた「写真の説明」や「画像内テキストの解析」「アプリのUI解析」が使えないということを意味します。うーん残念。
結局今まで通りSeeing AIなど外部アプリのお世話になりそうです。
ただAppleもちょっとは情けをかけてくれたのでしょうか、Voiceover認識を使わない状態でも、画像の簡単な説明はしてくれるようになりました。
イメージにフォーカスすると効果音が再生され、一通り読み上げが終わったのちに「コンピュータ」とか「人々」「カーテン」といった感じでアバウトな説明を読み上げます。テキストは認識しないようですが、これがあるのとないのとでは大違いです。
あとUIの認識はiOS13からあまり変化はなさそうですが、いちいち「候補」と読み上げなくなったので少し自然な印象になりました。
なおイメージにフォーカスした時の効果音は、「設定」>「アクセシビリティ」>「Voiceover」>「オーディオ」>「サウンド」>「テキストとイメージが検出された」から設定できます。煩わしく感じたらオフにしましょう。
○「カメラ」の音声ナビゲーションが改善されてる。
Voiceoverオンの状態でカメラを起動すると、画面の傾きやフレームインしている人物の情報を音声で伝えてくれるナビゲーション機能が使えます。
iOS14ではこの機能が少し賢くなり、ファインダーにVoiceoverカーソルをフォーカスすることで人物意外のオブジェクトも認識し説明してくれるようになりました。ちょっとした物体認識アプリのようです。
例えばお花に向けてiPhoneをかざすと「花」とアナウンスされるので、そこでシャッターを押せば、ちゃんとお花がフレームに入った写真が撮影される(はず)。確実性は低いですが今まではできなかったことなのでありがたい改善です。ファインダーからフォーカスが外れると説明が読み上げられなくなるので、音量ボタンでの撮影が吉でしょう。
このアナウンス、Voiceover認識オンだと内容が違ったりするのでしょうか。
確認する術はありませんが。
○写真にキャプションをつけられる。
またiOS14の「写真」アプリでは新たにキャプション機能が使えるようになりました。
出かけた時など同行者のサポートで写真を撮影することがあるのですが、帰宅してからその写真を見つけるのに結構難儀するのです。全盲だとタイムスタンプとか位置情報くらいしか手がかりがありませんからね。写真にキャプションをつけておけば、あとでSNSやブログなどに投稿する時、写真を判別しやすくなります。
次期macOSではキャプションの同期もできるみたいですよ。
うちのMac、対応してないけど。
では早速、写真にキャプションをつけて未なしょう。
- 写真を開きイメージにフォーカスします(「写真」と読み上げられる部分です)。
- 上下にスワイプして「詳細を表示」を開きます。もし「詳細を表示」が読み上げられない場合はローターからアクションを選んでみましょう。
- みぎスワイプすると「キャプションを追加」という項目が読み上げられるのでダブルタップします。
- キャプションを入力し「完了」をタップします。
なおこの機能は「カメラ」アプリの「写真およびビデオビューア」からも使えます。写真を撮影したらすぐにここを開きキャプションを付けておくと後々便利かも。
追加したキャプションは「写真」アプリを開き、キャプションを追加する時と同じ手順で「詳細を表示」から確認できます。また写真一覧画面のサムネイルを上下スワイプすると、写真の追加情報と共にキャプションが読み上げられます。この時ローターは「その他のコンテンツ」となってるはず。
また検索機能を使ってキャプションがつけられた写真を絞り込むこともできます。
○とりあえず大きなトラブルはなさそう?
ひとまずVoiceoverユーザー的にiOS14で気になったところなどをごく一部ですが試してみました。多分もっと視覚障害者に便利な機能があるはず。頑張って使っていきます。
今のところよく言われるようなパフォーマンスの低下なども気にならず普通に使えている感じです。ただ噂によるとVoiceoverカーソルの挙動がおかしいとかバッテリー消費が激しい、iCloud周りが不安定など、まだいくつか不具合があるようなのでご注意ください。
にしてもVoiceover認識と背面タップが使えないのは残念でした。
iPhoneにLiDARスキャナがついたら買い換えたいな。その前に仕事だな、はい。
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