LEGOブロックは、視覚障害者にとっても有用なツールの一つ。
指で触れながらさまざまな形を表現できるLEGOを用いることで、ものの形をイメージしたり、建物のモデルを組み立てて空間認知能力を育てる、といった試みが行われている。触図や3Dプリンターと比べると解像度は低いが、手軽に立体モデルを構築できるメリットもある。そういえば以前記事にしたタッチスクリーン画面をLEGOで伝えるといった使い方もあった。
見える・見えないに関わらず工夫次第で触覚によるさまざまなコミュニケーションが楽しめるのが、LEGOの魅力のひとつだろう。
そんなLEGOは先月末、子供達が点字を学ぶための専用ブロック「LEGO Braille Bricks」の開発を発表した。詳しくは以下の記事で(手抜き)。
LEGO Braille Bricksの仕様をまとめてみると
- 通常サイズの4X2ブロックの突起で点字を表現。
- アルファベットや数字、記号など約250のブロックを用意。
- 各ブロックには墨字で対応する文字が印刷されている。
- 通常のLEGOブロックと互換性がある。
- 対応言語は英語やデンマーク語など。日本語対応は未定。
といった感じのようだ。
もちろんまだ発表された段階だし写真を確認することはできないので報道テキストから妄想するしかないが、こうしてみると、結構シンプルな製品だなあという印象を持った。
せっかく作るのならブロックから音が鳴ったり、ブロックで組み合わせた単語を読み上げるみたいな仕組みがあれば楽しいのにね。マインドストームに代表されるLEGOの技術をもってすれば難しいことではなさそうだけど、やはり市場規模がネックなのか。想像だけど。
あと個人的には点字に対応する文字を墨字ではなく、指で触れて確認できる触覚文字にしてくれると、筆者のような中途失明者が単独で点字を学習する助けになるように思うまあ。
でも子供達にとっては親しんだLEGOで遊びながら点字が覚えられるのは絶対的に楽しいし、既存のブロックと組み合わせることで従来ではできなかったクリエイティブな学習ができるようになるかもしれない。逆に晴眼の子供にとってもこの製品が点字に興味を持つきっかけになる可能性もある。点字の認知度を上げ継承し続ける意味でも、LEGO Braille Bricksのインパクトは決して小さくはないだろう。LEGOブランドの影響は絶大だ。
ただ、LEGOの突起は実際の点字と比べかなり大きいため、点の配置を覚えるには有効ではあるが、これですぐさま既存の点字がすらすら読めるようになるわけではないように思う。指先感覚のギャップをいかにして埋めるかが課題になりそう。
点字の体系的に、そのままでは日本語への対応は難しいかもしれないけど、いつかは出て欲しいなあ。絶対需要はあると思うし、これをきっかけにLEGOユーザーも増えると思う。
とりあえず正式リリースの2020年を期待を込めて迎え、機械があれば遊んでみたいな。
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