「OCR」は、その名の通り、カメラで撮影した文字を光学文字認識技術でテキスト化するアプリ。機能は非常にシンプルだが、類似アプリと比較すると、文字の認識精度が高く安定して動作するため、とても人気の高いアプリだ。
そしてそのシンプルさゆえ、VoiceoverでiPhoneを使う視覚障害ユーザーの間でも、もっともポピュラーなアプリの一つである。郵便物や商品パッケージをサクッと撮影して書かれている文字を認識させ、Voiceoverで読み上げれば、大まかな内容や種類を判別できる。そもそもVoiceoverで操作できないアプリがまかり通る現状で、「OCR」はアプリのすべての要素をVoiceoverで明確に読み込み、快適に操作できる点だけでも評価すべきアプリかもしれない。
先日放送された「視覚障害ナビラジオ」のスマホ講座でもこのアプリが取り上げられていたことからも、その人気ぶりがわかるだろう。
本ブログのOCRアプリ比較エントリーでも述べたが、現時点で日本語をもっとも確実に認識できるアプリの一つであることは間違いない。
この「OCR」は長年、広告付きではあるが無料で提供されてきた。それは非常にありがたい話ではあるのだが、それが理由でアプリのサポートが終了してしまうのではないかという不安があるのも事実だった。
そんなユーザーの気持ちを察したのかはわからないが、満を持して有料バージョンである「OCR-PRO」がリリースされた。
広告が無くなった点以外は、基本機能は同じ。微妙に違う部分を挙げるとすれば、カメラ画面の「カメラ切り替え」ボタンが撮影ボタンの後ろに移動したくらい。Voiceoverユーザー的にはフリック回数が減って操作性が向上したといえる。
なおシャッターは音量ボタンでも代用できるので、音量で撮影しているユーザーには影響はない。
有料版が登場したことで、無料版に何か制限が加えられたわけではないため、これまで通り無料版を使い続けても何も問題はないが、
アプリの開発継続や機能向上を支援する意味でも、ぜひ購入を検討してみてはいかがだろうか。
もちろん初めて利用する場合はまず無料版で機能や端末との相性などを確認したうえでの購入をお勧めしたい。
個人的には起動したらシャッター一発で撮影できるシンプルモードの追加や、SiriShortcutsに対応してくれると超嬉しいのである。
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