2021年6月26日土曜日

[雑記]「爪ヤスリ」を購入してみました。

見えていた頃はなんとなくこなせていた日々の営みも、視覚情報を失うとこまごまとしたところでストレスが発生するわけです。「爪切り」も、以前は漠然とこなしていたんですが、意外と目で見ながらやってたんですね。見えなくなって上手にできなくなりました。

ちゃんと指先で爪の伸びている場所を確認しながら切ってるんですよ。

でもかなりの確率で斜めに切ってしまい爪が凸凹になっちゃいます。これをリカバリーしようとして深爪……。この繰り返し。深爪すると以後数日はテンションが下がります。ひどい時には雑菌が入って腫れたりしてもう最悪です。


そんなモヤモヤした日々の中、小耳に挟んだのが「爪ヤスリ」を使うと良いらしいというお話。半信半疑ではありつつも、ものは試しと某家電量販店に突撃。

その種類の多さに圧倒されながらも購入したのが松本金型の「魔法のつめけずり]。

お値段は800円弱でした。


魔法のつめけずりの製品写真

画像引用元:ヨドバシ.com


さて、円筒形の本体に装着されているキャップを外すと、凹面にステンレスの刃がついているヤスリが出現します。ここに爪を当ててカリカリ削っていくわけですね。

使ってみて気が付いたのが「結構、削れる」。

爪切りの補助的に使えればいいかなくらいに思っていたんですが、これだけで全然大丈夫。ステンレス刃の切れ味も絶妙で、爪は削れるけど多少ゆびに当たってもケガをするほどではない感じ。つまり安全。

確かに爪切りに比べると多少時間はかかりますが、少しずつ削っていくので切りすぎを防げますし何より削った後の爪がびっくりするくらい滑らか。これがヤスリの力ってやつですか。

そして何気に爪切りのように音が出ないのも利点です。夜中の爪切りの音は結構響きますからね、同居人から文句を言われたことある人も少なくないでしょう。爪ヤスリならそんな心配もありません。


ただあまりに気持ちが良いのでついつい夢中になって削ってしまいますが、気をつけないと深爪します。爪切りのように一撃で深爪するようなことはありませんが、何事も程々ですね。見えないとどこまで削って良いのかなかなか判断することができませんが、慣れるまでは爪の長さを指で確認しながら削っていく感じになりそうです。

あと爪の両端がちょっと削りにくい気がしました。刃がうまく当たらずその周辺を深爪しがち。これは個々人の爪の状態にもよると思いますが、ここだけは爪切りを使った方が良いかもしれません。


この爪ヤスリの特徴が、削った爪が本体下部に溜まっていく仕組み。底部のスクリューキャップを外して簡単に捨てることができるので清潔に使えます。また水洗いもできるようです。ただ削った爪は細かい粉状になっているらしく手触りだけではちゃんと溜まっているのかよくわかりませんでした。なので今は念のためゴミ箱の上でカリカリしてます。


総じて、少し時間はかかるものの失敗の少なさ、安全さ、仕上がりの滑らかさ、静かさとなかなか魅力的な製品という印象です。視覚障害者はもちろん、小さなお子さんや介護でも便利に使えるのではないでしょうか。お値段もお手頃ですし、爪切りになんらかのストレスを感じているなら試してみる価値は十分にあるかと思います。


私の50年あまりの爪切り人生に新しい文化がもたらされました。

まだ慣れていないためかちょっと深爪しちゃいましたけど、しばらくは爪切りと併用しつつ使ってみようと思っています。


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