2019年4月4日木曜日

[暫定メモ] iOS版radiko公式アプリをVoiceoverでなんとか使う。

※追記:2019/4/24にリリースされたバージョン7.0.6で、ライブ放送およびタイムフリーの再生ボタンがVoiceoverで操作できるようになりました。

視覚障害者にとってラジオは貴重な情報源であり娯楽の一つ。近年では「radiko」に代表されるサイマル放送のおかげでネットに接続できれば電波状況に関わらずクリアな音で放送を楽しめるようになってきた。筆者も視力を失う前からラジオは聞いていたが、見えなくなって以降はラジオ聴取に費やす時間は大幅にアップ。日々の生活になくてはならない存在となっている。

ところがいま、radikoと視覚障害者の間でちょっとした(いや、深刻な)問題が発生している。それは公式アプリのアクセシビリティの問題だ。
筆者はiOS版の「radiko」公式アプリを利用しているが、どうやらAndroidでも同様の問題が発生しているようだ。画面を見ることができない視覚障害者は、画面上の情報を音声で読み上げるスクリーンリーダーを用いてスマートフォンを操作する。iOSなら「Voiceover」、Androidなら「Talkback」と呼ばれるスクリーンリーダーが標準搭載されている。
問題は、radiko公式アプリが、これらのスクリーンリーダーに最適化されていないということ。現在筆者が確認しているVoiceover環境におけるradiko公式アプリの問題点を深刻な順に挙げてみよう。

再生ボタンなど、Voiceoverで操作できないボタンがある。
放送局名を読み上げない。
ラベルが適切につけられていないボタンが多く、何のボタンか判別できない。
操作できない部分にVoiceoverカーソルがフォーカスしてしまう

特に再生ボタン(ほぼ全盲の筆者は確認できないが、どうやら存在するらしい)が操作できないのはとても困ってしまう状況だ。とはいえiPhoneでradikoの機能を利用してラジオを聴くには公式アプリを使うしかない。
そこで色々試した結果、現状のradikoアプリでなんとかライブ放送とタイムフリーを再生する方法を見つけたのでメモしておく。アプリのバージョンは7.0.4。もちろんアップデートでアクセシビリティが改善されるまでの暫定版ということで。

なお、もしライブ放送を再生するだけなら、「radikker」というサードパーティー製アプリを使う方法もある。これは現状Voiceoverに対応しているので放送局名も読み上げるし、Twitter連動昨日もある。ただタイムフリーやエリアフリー、スリープタイマーなどは使えない。


ライブ放送を再生する。


まずはVoiceover環境で、iOS版radiko公式アプリを用いたライブ放送の再生方法を編み出してみた。
ポイントは、(おそらく存在すると考えられる)再生ボタンの代わりに「2本指ダブルタップ」を駆使するというところだろうか。

1. 画面左下隅にある「ホーム」をダブルタップ。
2. 画面左上隅にある「エリアフリー」ボタンをタップし、数回右スワイプして「ライブ」と読み上げられたらダブルタップ。
3. 画面の中央部をタップ。ここに現在放送されている番組表が表示されている。
ただ番組名は読み上げられるがラジオ局名は読み上げられない。番組名から推測するか、順番を覚えておいて対処するしかなさそう。ちなみに筆者が在住している神奈川エリアでは以下の順番となる。

TBSラジオ、文化放送、ニッポン放送、ラジオNIKKEI第1、ラジオNIKKEI第2、
Inter FM、TOKYO FM、J WAVE、ラジオ日本、bayfm78、NACK5、
FM yokohama、放送大学、NHK第1、NHK FM

4. 番組名をダブルタップすると再生が始まる。
5. 「戻る」と読み上げられたらダブルタップして番組表に戻る。
6. 再生を停止する時は2本指でダブルタップ。これは再生中ならどの画面でも有効。
7. もう一度2本指ダブルタップで再生を再開する。


タイムフリーを再生する。


次はタイムフリーの再生方法。
過去の番組を「番組表」から探して、共有機能を用いることでVoiceoverでもタイムフリー聴取できる。(おそらくどこかに用意されているであろう)再生ボタンをVoiceoverで操作できればこのような手間をかけなくてもいいのだけどね。

1. ライブ放送が再生されている場合は2本指ダブルタップで停止させておく。
2. 「番組表」をダブルタップ。ボタンの位置は画面左下隅にある「ホーム」の右隣。
3. 画面の上、中央をタップして日付が読み上げられたらダブルタップ。
4. タイムフリーで聴きたい日付を選んでダブルタップ。
5. 画面中央をタップすると番組表が表示されていることがわかる。この番組表は先ほど指定した日付の、ラジオ局ごとの番組表。上から時間順に並んでいる。
6. 3本指で左右にスワイプすると、ラジオ局を切り替えられる。なおラジオ局名は読み上げられないので内容で判断するか、順番を覚えて対処するしかない。
7. 番組表から聴きたい番組をダブルタップで開き、警告画面が出たら「Button close red」をダブルタップして閉じる。
8. 「友達に教える」をダブルタップ。
9. 「Share button play pink」ボタンをダブルタップすると再生が始まる。
10. 「Share button play pink」の次にあるラベルのない4つのボタンは再生位置の微調整ボタン。

ただ、このままだとバックグラウンドでは再生されないため、画面がロックされたりホーム画面に戻ると再生が停止してしまい、再開もできない。そこで以下の操作をする。

11. 「Share button play pink」をダブルタップして再生を一時停止する。
12. 画面の下半分を4本指でタップする
13. 「Cancel」と読み上げられたらダブルタップする。これで共有画面が閉じる。
14. ここで2本指ダブルタップすれば、ライブ放送と同じ感覚でタイムフリー聴取できる。バックグラウンド再生や2本指ダブルタップで一時停止/再開も可能。


再生ウィンドウの操作。


再生ウィンドウは、現在再生中の番組の情報を表示したり、音量のコントロール、タイムフリー再生時は再生位置の調整、共有やマイリスト追加などの操作を行うウィンドウ。これを開くには、

1. 左下隅の「ホーム」をタップする。
2. 何回か左スワイプを繰り返して「arrow up gray」と読み上げられたらこれをダブルタップする。

ウィンドウが開いたら右スワイプして色々な機能にアクセスできる。「Player volume」を開いてradiko独自の音量を調節したり、タイムフリー再生中なら「○%調整可能」と読まれる部分にフォーカス。ダブルタップ&ホールド&ドラッグして再生いちを変更できる(どうやら一時停止するとうまく動作しなさそう)。
ただこのウィンドウ内の要素、何回か左右スワイプしないと見つからないことがあるので色々試してね。

このウィンドウの扱いで注意しなければならないのは、これが開いていると画面下部のメニューボタンをはじめ、他のボタンを操作できなくなるという点。操作できないボタンにもVoiceoverカーソルがフォーカスしてしまうため、このウィンドウが開いていることに気がつかず「なんで操作できないの!?」とパニクることも多い。
このような事態に陥ったら、以下のように操作してウィンドウを閉じる。

1. 画面下部を4本指タップして「友達に教える」と読み上げられることを確認する。
2. もし別の文言が読み上げられたら画面の適当な部分をタップして再度試してみる。
3. 「友達に教える」と読み上げられたら、何回か左スワイプを繰り返して「arrow down gray」と読み上げられたらこれをダブルタップする。

これで元に戻るはず。
まあ、訳が分からなくなったらradikoアプリを強制終了させた方が早いかもしれない。


スリープタイマーなどを使う。


1. 左上隅の「エリアフリー」をタップし、右に2回(開いている画面によっては3回)スワイプすると「ボタン」と読み上げられるのでこれをダブルタップ。
2. メニューが開く。ここでスリープタイマーやバッファ時間などを設定できる。
3. メニューを閉じるには「メニュー」の右にある「ボタン」をダブルタップする。


フィードバックを送りましょう。


というわけで、現状のライブ&タイムフリー放送の再生方法でした。
もう少しスマートな操作方法がある可能性もあるがご容赦。

さて、これで暫定的にはradikoの再生はできるようになるが、流石にこのママの状態では不便で仕方がないのも事実。そう感じたら、ぜひradikoへアクセシビリティの問題をフィードバックしよう。

筆者はアプリがアップデートされたタイミングで改善を確認し、radikoのFAQページにある問い合わせリンクからフィードバックしている。ページ内にある「上記で解決しない場合は、こちらからお問い合わせください。」の部分だ。メールアドレス入力は必須だが、画像認証もないので問題ないはず……。


これまでの経緯から考えるとすぐに対応される可能性は低いが、Voiceoverユーザーの声を繰り返し丁寧に説明することで、道は開かれるかもしれない。せめて(おそらく存在するであろう)再生ボタン、押させてはもらえないものだろうか。改善を切に願うばかりだ。

0 件のコメント:

コメントを投稿

注: コメントを投稿できるのは、このブログのメンバーだけです。

米国マクドナルド、同社のキオスク端末に「JAWS Kiosk]を導入。視覚に障害があっても音声を用いた操作で注文から支払いまでを単独で実行可能に。

画像引用元: TPGi 米国マクドナルドは2021年9月9日、、支援技術ディベロッパーであるVispero社とと提携し、同社が運営する直営店およびフランチャイズ店舗に設置されているキオスク端末に対し「 JAWS Kiosk 」テクノロジーを採用したことを発表しました。 なおここで...