2018年12月7日金曜日

macOS Mojaveの変換候補読みが復活。でも……


2018年12月6日、AppleはmacOS Mojaveの最新アップデートである「macOS 10.14.2」をリリースした。
このアップデートでは、パフォーマンスや安定性、セキュリティの向上のほか、Wi-Fi接続時のFaceTime通話をリアルタイムにテキスト表示する「RTT(Realtime text) Call」機能が追加されている。(RTT Callは北米でのみ利用可能とのこと)

そしてAppleのリリースノートにこそ記載されていないものの、二本後を用いるVoiceoverユーザーが9月25日のMojaveリリースから悩んでいた、標準日本語IMEにおける「変換候補をVoiceoverが読み上げない」問題がひっそりと修正されている。

この問題については以前のエントリーでも書いたし、、筆者がTwitterでアンケートしたところ、5名いただいた回答中、「全く読まない」が3名、「たまに読む」が2名という結果。さらにApple販売店で最新のMacBook AirにインストールされたMojaveで確認した際も、変換候補を全く読み上げなかったため、この現象はMojaveへアップグレードした、もしくはMojaveがプリインストールされたMacを購入した多くのVoiceoverユーザーに発生していたと想像される。

システム環境設定の「ソフトウェア・アップデート」でmacOS 10.14.2をインストールすることで、この不具合が修正されたことを確認できた。正直、ホッとした。
ようやく、変換候補を読まないという致命的な状況は解消されたわけで、2ヶ月ぶりにまともに使えるようにはなったわけである。
その間は、1文字の訓読みで漢字を推測する、使いたい漢字が確実に含まれる文字を入力>文字を削る、さらにはライブ変換を信じる、といった手段で対処するしかなかった。ああ、入力したい文字を確認できるってなんて素晴らしいことだろう。麻痺してるなあ。

だが喜んでばかりもいられない。筆者の環境では、木になる点がいくつか見受けられた。
まず文字を入力し変換するためにスペースバーを押すと、「候補リストが表示されました」と読み上げられ、そこで黙りこくる。つまり先頭候補を読み上げない。読まれなかった候補を知るには、いったん下矢印キー、上矢印キーを押さなければならない。左右矢印で文節を移動する場合も同様、先頭候補を読むには上下矢印キーを押す必要がある。また、変換候補を読ませ手からReturnキーを1回押して確定し、次の文字をタイプしようとすると編集中のテキストを頭から読み始めることもある。かなり煩わしいので確定はReturnキー2回で実行するようにした。なお筆者はライブ変換オンで使用している。
さらにテキストエディットで文章を書いていると、ときどき行読みがおかしくなることがある。挙動がおかしくなったら、Command+’F5’でVoiceoverのオフ/オンを切り替え、Voiceoverを再起動すればとりあえず元に戻る。

筆者のマシンがMacBook Pro(Mid 2012)という、ぎりぎりのスペックということもあるため、環境によっては挙動が異なる可能性があるが、日本語を快適にタイピングするにはもう少し、といった印象である。もしかしたら、ハイスペックマシンなら違うのかもなあ。新MacBook Airも私のくたびれたマシンとはまるで別のコンピューターのようだったし。

とはいえ以上の現象は、しっかりフィードバック済み。もし同じ状況に遭遇したら、ぜひフィードバックをお願いします。数が重要なので…。
今後アップデートで修正されることを臨みたいが、9月のMojaveアップグレードでかなり痛い目に遭ったため、果敢にアップデートへ突っ込めるか、若干自信がない(苦笑)。
文字変換というMacの根幹に関わる部分くらいは、せめて動作保証してほしいなあ。数少ないVoiceover使いの切実な願いである。

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